本

『紙のなんでも小事典』

ホンとの本

『紙のなんでも小事典』
紙の博物館編
講談社ブルーバックス1B-1558
\924
2007.6

 驚いた。まるで紙のことなんか、知らなかったことを思い知らされた。
 神もそういうところがあるが、ここでは紙である。その神にひっかけて、ユニークな見出しが付けられてもいた。「紙頼み」「紙技」(この場合「業」が原義)、「紙をも恐れぬ」「捨てる紙あれば拾う紙あり」など、しゃれている。
 こんなに身近で、触らない日はないと思われるものなのに、私は、実に紙のことを何も知らなかったのだ、と強く思わされた。それほど、奥が深いものなのだ。
 しかもこの紙の製法は、原理的には、歴史上殆ど変わっていないというのだから、さらに驚く。人類の知恵というものは、最近になってよくなってきたというわけではないのだ。私たちは直接見たり聞いたりすることはできないが、きっと昔も、基本的には今と変わらない生活感覚があったのではないかとさえ思う。
 ここには、紙についてのあらゆる知識が詰まっている。私たちが紙に対してもっている、誤解も解くことができるように配慮してある。
 そのひとつひとつを、ここに紹介することはできない。
 夏休みの自由研究には、この中にあるどこからでも、何かができるような気がするのだが、どうだろう。




Takapan
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