本

『授業が生きるブックトーク』

ホンとの本

『授業が生きるブックトーク』
鈴木喜代春監修・ブックトーク研究会編
一声社
\1575
2007.2

 ブックトークとは、本の紹介をすること。小学校で、子どもたちに、本の紹介をしようとするときのノウハウが、ぎっしり詰まっている。
 そもそも全国の小学校では、こうした実践が、無数に行われている。それぞれがそれぞれの教室で簡潔しておしまいということなのだが、他の教師に提供されたら模範として役立つような、すばらしい実践例が埋もれているというのは、たしかにもったいない。各種研修でも明かされているような、優れた実践例を、さらにこうして公表していくことは、これから始めようとする教師にとって、実にありがたいものではないだろうか。
 学年毎に、テーマ別に、45分という時間の中で紹介されるしかるべき本が、その表紙の写真と共に、丁寧に挙げられていく。まさに、教室で語られる言葉そのものが、綴られていく。ちょっと親切すぎるのではないかと思われるほどに優しいのであるが、なにしろ具体的な指導がモットーの小学教育である。担当教師にとっても、これくらいがちょうどよいのかもしれない。
 よい本がたくさん盛り込まれている。これを紹介する教師には、覚悟が必要だろう。それは、教師自身が、これらの本に目を通しておかなければならない、ということだ。私もその手の本はよく見ている方だと思うが、それでもとてもとてもここに挙げられたものには追いつかない。でも、何も一度に全部紹介するわけではない。テーマを決めたら、そこに盛り込まれた五、六冊程度なら、読めないことはない。そうして一つやるごとに、自分の芸の幅を広げるかのように、本を知っていけばよいのだ。
 Q&Aが巻末にまとめられている。これも親切な設計である。授業消化だけで忙しい教師たちに向けて、本というものの大切さを説いている。くれぐれも、教師自身が、本を愛する者であってほしい。その辺りは、子どもたちは敏感に察知する。別に本なんて自分は好きじゃない、という教師の側の本音は、子どもたちを、自ら思索することから遠ざけたり、人生で出会うことのできる大きな喜びを隠してしまったりしてしまうのである。小学校教師は、どんな部分でも、子どもたちの模範となっていくものである。




Takapan
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