本

『パンの事典』

ホンとの本

『パンの事典』
成美堂出版
\1260
2006.10

 絶対に、安いと思う。これだけの写真と良質の紙を提供し、内容的にも、これだけのサイズにこれほどの内容を盛り込んでくれるとはありがたい、と感動する読者は、少なくないと思う。
 世界のパンについての、かぶりつきそうになる写真から、その歴史や説明が満載。何よりうれしいのは、それをどのように食べたらより美味しいのかというヒントが豊富に記されていることである。
 パンの歴史から小麦粉の話、パンの作り方からその美味しい食べ方が改めて組まれ、パン作りの道具からその作り方のコツが、丁寧に載せられている。レシピもあれば、作り方についてのQ&Aも豊富なのである。
 基本的にこの本は、東京製菓学校が監修を務めており、そのように作り方についてのこだわりが多いのもうなずける。が、食べ方についてもうるさいというのは、なかなかないように思ったのだが、どうだろうか。たとえば、私が愛してやまないマンデリンのような苦いコーヒーには、「ドライフルーツやナッツ入りの複雑な味わいのパン」が似合うという。ライ麦パンや、目玉焼きをのせたトーストなどである。また、紅茶ならダージリンと決めているのだが、それに合うのは、「フルーツの香り豊かなパン」なのだそうだ。メロンパンなどだ。焼きそばパンには、柑橘系ジュースがいいらしい。
 こんなことを見ているだけでも楽しい。パンは、人を元気にさせる力をもつようだ。




Takapan
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